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今、お客は本物の住まいを求めている!

■お客様が満足しライバルに勝てる提案とは!

■提案でライバル9社を相手に勝負に出る!

   

■決断に迷うお客様をゲットしたい!

■都内には相続税を支払えないほどの
不動産をお持ちの方はまだまだたくさんおられます。

ですから、「相続税の無料相談会」の呼びかけは定期的にやることです。
たいていの大手の住宅会社は、相続税セミナーを小さい規模で何回もやっています。

 さて、こういった「土地持ちのお客様」は、
航空写真でマークをつければ簡単に見つけられます。
ターゲットを絞って飛び込みも可能です。

ある時、これらの新規開拓の一つが功を奏して
お客様の話しを聞くことができました。

 これから話す世田谷区のYさん( 60歳・サラリーマン)は
滅多に掴まえられることのないお客様です。
高額の商談を取り逃がしては大変といくらか緊張をしたものです。

 このYさんは、世田谷区に400坪の土地をお持ちで、
この土地の有効利用を考えていらっしゃいました。

実は、長い間、何も相続税対策をしていなくて、
手元に相続税を支払う現金がないとのことです。

このように、相続税に悩んでいる人は、
高額の資産をお持ちでも決断ができないでいる人が
意外と多いものです。

 「 60代になり健康のことも考え、万が一の時に備えて、
不動産をどうにかしておかなくてはと心配になり出した」とのことです。
そこで「何社にも、意見を聞いて回っている状態だ」とおっしゃるのです。

 聞くところによると、何とすでに9社に提案書を出してもらっているということで、
私どもで10 社目ではありませんか。
営業担当者としては、10 分の1の確率ではやってられないと力が抜けてしまいます。

 高額商品の商談は、競合を多く参加させたら時間がかかります。
そのうえ、振り回されて結局契約ができなければ時間の無駄遣い、
その後の営業まで狂わしてしまうことになるのです。

 しかし、数億になる高額商談だから、どうしても契約にこぎ着けたい。
これは営業担当者の偽らざる心境です。

どこの営業担当者も一度取り掛かってしまうと、
諦めきれないでズルズル最後まで引っ張られてしまうものなのです。

■提案でライバル9社を相手に勝負に出る!

 「相続税対策は、大きな借金をすることだ」と、
Yさんの関心はここに頭がいっています。

 何人もの営業担当者から「大きな借金をしておかないと、
相続時に全ての財産をなくしますよ」と聞かされれば、
そう信じ込むのも無理はないでしょう。

 しかし、相続税をゼロにするほどの借金をしたら、
リスクも大きくなります。

 そこで私は考えました。ライバルと同じような規模の借入金の提案では、
勝てる確率は高くない。

ライバルの出していない提案でお客様に気に入られなくてはならない。
 いくら相続税対策とはいえ、「この大きな土地を守る為に、
お客様が多額の借金をして、マンションの一室に入居されるというのは、
何か違うのではないでしょうか」
「大きなリスクと狭い居住空間を手に入れたのでは、
何の為の人生ですか」と申し上げたのです。

これが「人間としての」営業担当者の気持ちなのです。

 そこで、作戦を練ることにしました。

まずは、こんなことが頭に浮かんだのです。
1 大きな契約金額に判断力を狂わせてはダメだ。
2 負けることを怖がっていてはダメだ。
3 定番の提案なら多数派になってしまう。
4 少数派の提案で勝負をかける。
5 ダメ提案なら最短時間で断られる。

  

■ライバルの出方を押さえる 

 ライバルの情報を仕入れるのは、
私の好きな作戦ではないのですが、
今回だけはYさんに二つの質問をして仕入れてみました。



 一つ目の質問は次の通りです。
 「多くの会社が、相続税対策の提案ですと、
借入金は多ければ多いほど良いといって、
大きな建物を提案してきているのではないですか」

 ここで、Yさんの答が「イエス」か「ノー」かなど期待していません。
営業担当者なら分かるのです。「イエス」に決まっていますから。

 競合に勝とうと思ったら、「収支表の数字を良くしないと勝てない」
とたいていの営業担当者は考えます。

つまり、多数派の営業担当者は、
賃貸部分を広くとれる提案を考えてくるでしょう。

そうすると、限度いっぱいの大きな建物になる。
家賃収入も多くなる。
借入金も多い。
相続税対策の提案書としては最高の数字がでるわけです。

 これで、高額契約がとれれば会社も利益になるし、
営業担当者も高い利益で評価される。

 Yさんも全額ローンでも毎年収入が入ってくるのだから、
収支表の収入の数字が大きい会社が良い提案と考えるでしょう。

 二つ目の質問をします。
 「今までの生活と比べると、庭も狭くなり、
ご自宅部分もかなり窮屈になりませんか」
「奥様はどのようにおっしゃってますか? 賛成していらっしゃいますか」

 Yさんの答は「相続税対策のために何かやることは賛成しているのだが…」
「実は、女房は全く庭がなくなってしまうことに賛成していない」
という内容のことを打ち明けてくれたのです。

 何百坪の敷地に住んでいた人が、
いきなりマンションの一室が自宅になる提案(図面)を
見せられてショックを覚えないわけがありません。

 この二つの質問で作戦は決定しました。

10社の中で一番規模の小さなプロジェクトを提案することにしたのです。
借入金も一番少なくする。
収入も一番少なくなる。
収支表も収入の面から見れば良くないものになる。

 規模の競争をやれば勝てる確率は 10分の1です。
実際は見積もり競争がありますから勝率はほとんどありません。

 こういう状況で、一番小さなプロジェクトを 提案するとどうなるか。
9社の大きなプロジェ クトと私が出す小さなプロジェクトのどちらか に分かれることになります。

 私どもの提案する小さいプロジェクトが、
Y さんにとって全く考える余地がなければ、最短 時間で断られますから
、時間をかけないで敗戦 はこちらの予定通りです。

どうせ負けるなら、早めに負けたほうが時間の無駄がなくてすむからです。

 もし、Yさんが「提案書を見てみよう」という答をくれれば、
9社対私の戦いになります。ここで確実に契約の確率は5割になります。

私が勝てば契約成立です。
もし大きなプロジェクトのほうが勝てば、あとは9社で見積もり競争が始まります。

■次の「お客様の気持ちを勝てるラインに乗せてから
お客様が満足する提案に入る」に
続く
   

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