■他社で契約予定客を逆転契約した作戦とは!
契約済みお客様に目を付ける!
■このお客様Zさん( 62歳・無職)はモデルハウスで接客した方です。
その時すでに「ほとんど会社を決めている」と話しておられました。
たいていの営業担当者は
「買うところを決めている」と言われると
「なんだ契約客か」とほとんど追いかけないものです。
私も実のところ、「契約済みのお客様」と、力を抜いて接客していました。
ただ、せっかくお越しいただいたお客様です。
「もう一度考え直してはどうですか」のアプローチはやってみました。
「急いでお決めになることはありませんよ」
「十分検討して、納得してから契約しても遅くはありませんよ」と話をしました。
そして、「契約を急がされて失敗したケース」をやんわりと話してみました。
「契約を決めた」と言いながら実際は迷っているケースが意外に多いからです。
Zさんは、一通り見て帰っていかれました。
「モデルハウスを見ても、何を見たいのか定まっていない」
こういう印象を受けましたが、こういう人はたいてい別な理由があるものです。
後で、来訪者名簿に書かれていた名前と住所を
航空写真で確認してビックリしました。
Zさんは、その時何もおっしゃらなかったのですが、
三百坪近くの敷地の持ち主だったのです。
これは訪問しない手はないと、
早速「モデルハウスへのご来場ありがとうございます」と訪問をしました。
ところが開口一番「せっかく訪ねてくれたけれどお宅に勝ち目はないよ」
「無駄になるかも知れないよ」と言われました。
が、その割りには、こちらの話しを聞いてくれそうな雰囲気なのです。
■他社契約客なのに訪問しても門前払いされない?
話をお聞きすると、Zさんは役所をリタイヤされていつもご在宅ということです。
職業から察するに大変慎重な性格と思われます。
「もう話は大分進んでいる」ということで、
ライバル会社の名前はZさんから話してくれました。
もう半年以上もかけて週に何回も訪問してきており、
「もうそろそろ契約を考えてほしい」と言われているようです。
Zさんが在宅なので営業担当者としては訪問すれば何時でも会えるわけです。
家族構成は、息子さんと娘さんがいて四人家族です。
ご希望としては、大きな二世帯住宅に建て替えたい。
その他に相続税対策で賃貸住宅を二棟建てたいとのことです。
営業担当者としてはすごくいい話です。
地下車庫工事を含めると二億を超える金額です。
一社が商談で先行しており、
Zさんは結論を出さなければと考えている様子です。
しかし、着工は何月にしなければと決まっているわけではないのです。